2021/07/11
今までマークIVを作成してきましたが、本題であるはずの「ラジコン化」の話があまり出てきませんでした。今回はそういったメカニカルな部分のお話になります!
仕様・コンセプト
今回は以下の仕様でラジコン化に挑戦したいと思います。
・本体の制御にはRaspberry Pi Zeroを用いる。
・スマホ/PCで操作する。
・ラジコン操作及びカメラの画像送信は無線LANを用いる。
・電池ではなくバッテリーで動作させる。
・カメラはRaspberry Piに直接接続できるものを用いる。
これをベースに必要な部材を集めます。
メインユニット(本体の制御をする装置)
本体の制御をする装置にはRaspberry Pi(ラズベリーパイ)を使います。
Raspberry PiはARMプロセッサを搭載したシングルボードコンピュータで、多数のモデルが存在します。今回はその中でも一番小さいRaspberry Pi Zero(ラズベリーパイゼロ)を用いようと思います。USBポートやGPIOがついており、カメラの認識やPWM制御などができるため、今回の内容にもってこいです。
他にもbeagle bone blackやArduinoなど、ラジコン化に適していそうな商品も存在しますが、値段や入手しやすさなどを考えてRaspberry Pi Zeroにしました。
Raspberry Pi Zeroの種類
Raspberry Pi Zeroには複数の種類が存在し、利用目的に合わせて適切な物を選ぶことができます。以下スイッチサイエンスで購入した際の価格とそれぞれの特徴をまとめました。
商品名 | 単価 | 特徴 |
Raspberry Pi Zero | ¥648 | 通常のRaspberry Pi Zero |
Raspberry Pi Zero W | ¥1,296 | 無線LANとBluetoothのモジュールが標準搭載されている。購入できるのは一人につき一個限り。 |
Raspberry Pi Zero WH | ¥1,814 | Raspberry Pi Zero Wと同じ性能で、GPIOピンにピンヘッダがはんだ付けされている。 |
※2018年7月17日時点の価格です。
今回、Raspberry Pi ZeroとRaspberry Pi Zero Wを購入してみました。
Raspberry Pi Zeroの外観
Raspberry Pi Zero表面(上:Raspberry Pi Zero 下:Raspberry Pi Zero W)
Raspberry Pi Zero裏面(上:Raspberry Pi Zero 下:Raspberry Pi Zero W)
Raspberry Pi ZeroとRaspberry Pi Zero Wの外見上の違いはRaspberry Piのロゴの有無と、無線LAN/Bluetoothのコンボモジュール(中央より少し右の銀色の部分)の有無などです。
今回は無線LANで通信を行うため、Raspberry Pi Zero Wを使います。
カメラ
マークIVの車外にカメラを設置するのも良いのですが、やっぱり見た目をスッキリさせたいと思い、今回は車内にカメラを設置することにしました。こちらが今回マークIVに搭載しようとしている「Raspberry Pi Zero用スパイカメラ
」になります。スイッチサイエンスで単品価格¥3,229で購入しました。
Raspberry Pi Zero用スパイカメラ
このカメラは名前の通りRaspberry Pi Zero用のカメラになります。通常の大きさのRaspberry Pi(Raspberry Pi 3 Model Bなど)とは接続するケーブルの規格が違うようです。
中身を出すとこんな感じです。かなり小さいのがわかります。
カメラ本体の部分は10mmに満たない大きさです。
この大きさなら十分にマークIVに収まりそうですね。
操縦席との大きさ比較。この大きさなら操縦席の前面ハッチを開けた状態にすれば、車内にカメラを入れられそうです。
Raspberry Pi Zero Wにカメラをつなげてみました。
裏側はこのようになっています。
Raspberry Pi Zero Wとカメラをあわせてもかなり小さいので、マークIVより小さい戦車にも詰めそうです。
バッテリー
今回は電池ではなくバッテリーを用います。利点はなんといっても充電して繰り返し使えるという事です。
最近はスマートフォンなどを充電するための、いわゆる「モバイルバッテリー」が安く大容量で購入する事が出来る時代なので、これを分解して使おうと思います。※分解は自己責任でお願いします。
モバイルバッテリーの中身
こちらは100円均一のダイソーで(216円で)購入したモバイルバッテリーの「中身」です。今や100均でモバイルバッテリー買えるんですね…。恐ろしい時代です。
モバイルバッテリーのほとんどはUSB出力となっていると思います。そのためモバイルバッテリーを用いると、USB出力をそのままRaspberry Pi Zeroに接続するだけで良いのでとても便利です。
余談ですが、モバイルバッテリー内のセルは1セル3.7Vのことが多く、昇圧コンバーターを用いて電圧を上げているものが多いようです。
まとめ
並べるとこのようなサイズ感です。
これなら十分に車内に収まりそうですね。余裕があるなら砲塔旋回なども機能に入れたいですね。また、この他にもモータードライバなどを入れる必要があるのですが、それは次回以降に書こうと思います。
金額
・タミヤ 1/35 マークIV:7,452円
・カメラ:3,229円
・Raspberry Pi Zero W:1,296円
・モバイルバッテリー:216円
合計:12,193円
※送料は換算していません。
おぉ…この時点で結構良い金額になってしまってますね。まぁ仕方ないか。
おまけ
以前ブログで「マークIVの車内は大きいから、通常の大きさのRaspberry Pi(Raspberry Pi 3 Model Bなど)も入りそう」という旨の事を書きましたが、あてがってみたところ微妙に無理そうでした。
Raspberry Pi 1 Model B
Raspberry Pi 3 Model B+
どちらも横にすればなんとか入りそうでしたが、バッテリーやその他ドライバなどを入れるとなると、かなり車内がきつきつになりそうでした。なので今回は無理せずRaspberry Pi Zero Wを使おうと思います。
今回はこれまでにします。次回も何を書くか未定です(笑)。
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