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【DIY】液晶プロジェクターを自作した話

time 2022/03/05

【DIY】液晶プロジェクターを自作した話

今回は液晶プロジェクターを自作したという記事をまとめてみました!

以前、YABERのプロジェクターを分解したのですが、その際、内部の構造を見て、過去にプロジェクターを作ったなぁと思いだしたので記事にしてみました(「作った」と言うより、既製品を「組み立てた」に近いです)。

今回のネタは2008年くらいにやっていた事をまとめたネタなので、写真の画質が低い物が多いですが、ネタ程度に見て頂けるとありがたいです!

DIY液晶プロジェクター

という訳で、早速紹介して行こうと思います!

外観はこんな感じです。横文字で「プロジェクター」と言うより「投影機」という表現の方がしっくりくるような外見をしていました。筐体は木製で、ホームセンターに売っていたベニヤ板を組み合わせて作っています。

内部の構造はこんな感じです。色々と書いていますが、画像を投影する部分の構造はとってもシンプルです。近年、レンズの付いた箱にスマホをセットしてプロジェクターにする商品などもありますが、ほとんどそれと同じ原理です。ただ、スマホや普通の液晶のバックライトでは、明るさが弱すぎるので光源としてハロゲンランプを使っています。

液晶パネルや制御用の基板は、当時aitendoさんで販売していた物を使っていました。入力インターフェースはD-sub15ピン、コンポジット、S端子で、液晶パネルはPSPと同じ4.3インチの解像度480×272です。同じ商品はもう売っていませんが、近い物は売っているようですね。

こちらは作っている途中の画像です。ハロゲンランプ付近の構造が分かると思います。

ハロゲンランプと液晶パネルとレンズを一直線に作ってしまうと、縦長のプロジェクターになってしまうため、面積を節約するために、ハロゲンランプのの光を鏡で90度曲げて液晶モジュールに当てています。

フレネルレンズ

図の中に「フレネルレンズ」という物がありますが、こちらについて簡単に説明します。これは通常のレンズを分割して平らにしたような形状のレンズの事です。表面がギザギザしているのが特徴です。100均でも売っているので、それを買って使っていました。

※上の画像はwikipediaより。

今回のプロジェクターでは、光源にハロゲンランプを使っているのですが、光をそのまま当てるとランプの丸い部分の画像だけが投影されてしまいます。

この例ではシーリングライトを写していますが、光が拡散されて全体的に明るくなった事がわかると思います。このプロジェクターでも、この原理を利用してハロゲンランプの光を拡散させていました(OHPでも使われていますね)。

液晶モジュール


こちらが使っていた液晶モジュールです。型番は忘れましたが、SHARP製だった事は間違いないです。バラしている画像はありませんが、液晶モジュールのツメを外してバックライトとフィルムを取り除いた状態になっています。

それを2.0mm厚の透明アクリル板に張り付けて固定しています。透明なアクリル板だけでは、液晶のまわりから光が漏れてしまうため、その部分には黒い厚紙を貼って光を遮断していました。

そして、100均で買ったフレネルレンズを、2.0mm厚の透明アクリル板と同じサイズに加工して使っている感じです。

ハロゲンランプに電源を入れた所です。ちなみに電源の仕様ですが、液晶制御用のメイン基板の電源がONになると、連動してハロゲンランプとファンがONになる。という作りにしていました。(メイン基板からケーブル経由でスイッチ用の基板が付いているのですが、ここに2色LEDが使われており、待機状態が赤色。電源ONで緑色に点灯する物で、その緑色LEDから配線を引っ張ってきて、トランジスタ経由でリレーを制御しA/C 100VをON/OFFさせていました。)

こちらは内部のアップ画像です。後述しますが、冷却能力が貧弱で、熱がこもりやすい作りになっていました。

こちらは、液晶パネルを投影側から見た画像です。液晶パネルのバックライトとフィルタを外しているため、液晶パネルの奥からハロゲンランプの光が透過しているのが分かりますね。本来はここに投影用のレンズがあるのですが、撮影する為に取り外しています。この時は液晶パネルの上から光が漏れていますが、この後黒いアクリル板を貼って対応した記憶があります。

実際に動いている所

実際に動いている写真もありましたので、貼ろうと思います。

こちらはゲームをプレイしている所です。この時期になるとPS3も発売されていますが、取り回しが楽だったという理由でPS2で動作試験しています。

動画も残っていたのでTwitterに上げてみました。当時ガラケーで撮影していたようで、画質は良くないですが雰囲気は伝わるのではないかと思います。


動画ではタクシー3を写しています。制作秘話の字幕で見ていますね。解像度は高くないですが、動画の通り字幕も問題なく見る事ができました。


こちらはアニメ(狼と香辛料)を写しています。動画の通り中央が明るく、周辺が暗くなってしまうのはハロゲンランプの照射角度が狭かった事が原因だと思います。

ハロゲンランプが光源なので全体的に暖かい色合いで投影されていて、なんだかノスタルジックな雰囲気に浸りながら、まったり動画を見る事が出来たので、これはこれで好きでした。なんだかんだ言ってこのプロジェクターで10本くらい映画を観た気がします。

問題点

やっぱり作ってみないとわからない問題点というのはある物で…

廃熱問題

まず圧倒的に排熱が貧弱でした。小さな冷却ファン(ノートPCに入っていたヤツかな)を2つ付けていましたが、とても放熱しきれていなかったので、後半は筐体の左半分を少し開けての運用が基本になっていました。

画像だとわかり辛いかも知れませんが、このファンのサイズはせいぜい3×3cmくらいで、かなり小さいです。もし今作るなら12~14cmクラスのPC用ファンを取り付けると思いますが、当時はあまり考えていなかったんだと思います。

ピント問題

これは分かり辛いだけで最新のプロジェクターでも発生してると思うのですが、中央にピントを合わせると四隅のピントが少しずれ、四隅にピントを合わせると中央が少しずれる。というような事態が発生していました。これは投影用のレンズに普通の虫眼鏡を使っていた事が原因だと思うのですが、よくわからず、「レンズ」のキホンという本を買うだけ買って読まずに満足して、いまだに原因がよくわかっていないです(馬鹿)。

やろうとしてやれなかったこと

少し改善できないかな?と思い、光源を変更する事にしました。ちょうどこの時代くらいから、超高輝度LEDが安く買えるようになり、(1993年に青色LEDが発明されてLEDの三原色が揃い、1996年には白色LEDが誕生しています。記憶が正しければ90年代後半くらいには、梅沢無線電機で5mmの白色LEDが変えたハズです。)100個オーダーとかで超高輝度白色5mmLEDを購入して試そうとしていました。

ただ、これでも力不足感がありました。

その後、照明用の超高輝度LEDモジュールが出回って、100Wの超高輝度LEDを(確か秋月電子さん)で購入して実験していました。

※一時的に超高輝度LEDの動作試験をしている所、一時的な動作試験とは言え、絨毯の上でやるのはオススメしません。

100Wの超高輝度LEDです。100W級ではなく、本当に100W消費するLEDです。部屋を真っ暗にした状態で点けると、シーリングライトを使った時より部屋が明るくなり驚きました(同時に物凄い爆熱が生じます)。

ご覧の通りかなりパワフルに明かりを灯してくれるのはお分かりいただけると思います。可能性を感じました。

あと、流石に2008年ともなるとPS3も発売されて、画像出力インターフェースとしてHDMIが主流になりつつあったので、HDMI化を検討していました。


同じ4.3インチ液晶(解像度も同じ480×272)で、HDMI入力に対応した基板がaitendoさんから発売されて、こちらの液晶を移植しよう!

と思って進めていたのですが、この時期くらいから私生活が忙しい状況になってしまった為、作り切れずに今に至ってしまった感じです。。。。

今の時代作るなら

ここ10年ちょっとで小型液晶モジュールの性能も大幅に上がりました、世の中にはFullHDでプロジェクターを作った方もいるようです。

素晴らしいクオリティですね!筐体は木製のようですが画質に関しては市販のプロジェクターと大差ないですね(笑)。今の時代だと3Dプリンターもあるので、細かい部品を作るのも便利そうです。

スマホやタブレットサイズの液晶パネルでも4Kが出ているので、こんなのとか買って4Kプロジェクターを自作とかしたら楽しそうだなぁと思った次第です。

皆さんも興味があれば作ってみてはいかがでしょうか!?(というより、自分もまた作りたくなってきましたw)

さいごに

という訳で、今回は過去にプロジェクターを作った話をまとめてみました!

今回記事を書いてて思ったのは、過去に色んな所で写真を撮っていたおかげで、写真が結構残っていたな。という事です。今でも馬鹿みたいに写真を撮るので、常にストレージがパンパンですが、後で良い事があるかも知れないので、今後も撮り続けて行こうと思います!

今回はこれで終わりです!また何かあれば記事を更新しようと思います!ではでは~

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おりくらしげる

個人的に自由研究をやるおじさん。やりたいことが多すぎて全てが中途半端になるけど、それもまた一興。

 

人生短いよね。500年くらいあればよいのに。嘘、そんなにはいらない。

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